しかし、この楽しい甘美な生活も長くは続かなかった。8年後、ツタンカーメンは原因不明の死を遂げるからである。今日、 ツタンカーメンのミイラの左則頭部にへこんだ箇所があることから、死因は鈍器か何かでなぐられたからではないかと推測されたこともあった。このことから、狩りの際に落馬もしくは猛獣などの逆襲によって死を招いたのだとする事故死説、権力をねらうアメン神官団の差し金によって暗殺されたのだとする謀殺説が考えられている。また、ツタンカーメンの体は非常に華奢であったことも確かで、異母兄たちはいずれも病弱で健康体ではなかった。したがって、この体質を受け継いでいたツタンカーメンも若くして病死したのだという説も有力である。
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